ハクライトのおすすめ漫画ブログ

大事な事は全部漫画から教わった!! 漫画大好きハクライトが、笑える、泣ける、懐かしい、面白い、楽しい、ためになる、おすすめ漫画を新旧問わず紹介していくよ!

常識を覆される快感『竜の学校は山の上』

ファンタジー物と現代物だったら、どちらが好きですか?

どっちも大好きハクライト(@hakuraito00)です。

ってな訳で、今回紹介しますのはこちら!

作:九井諒子先生
『竜の学校は山の上 九井諒子作品集』

『竜の学校は山の上』簡単3行あらすじ

日本で唯一、竜を専門に研究する学部『竜学部』がある宇ノ宮大学に進学した主人公東良隆

竜の需要は現代の日本ではほぼ無い事を知り、現実と理想の狭間で揺れる竜が大好きな彼の心境は。
表題作『竜の学校は山の上』含め、9つの短編プラスあとがきで描く、鮮烈なデビュー短編集作品!

 

掲載紙情報!

2011年3月30日に発売。連載形式などでは無く、自身のサイトや同人誌に掲載していた作品から選出して、出版の形式に至る。

 

デビュー作からの圧倒的存在感

はい、ご存知、『ダンジョン飯』の九井先生のデビュー作で御座います。

え?ダンジョン飯知らない?

これですよ。見た事ある人も多いでしょう?

ダンジョンの中のモンスター美味しく調理して、ダンジョン進んでいくって漫画で、今流行りに流行りまくってるんです!

でも、ダンジョン飯はあくまで、初連載作品!

 ダンジョン飯はいつか語らせて貰うとして、今回は九井先生のデビュー作にして源流

『竜の学校は山の上』

こちらを語っていきます。

 

まずは作品との運命的な出会いから語らせて下さい。

すいません、ここから少し語るのは、ハクライトがこの作品と出会った事を運命的に感じているって部分なので、スルーしたいなと思っても、我慢して読んで下さい。

そんででですね、出会いから語らせて貰うとですね、昔駅に隣接している小さな本屋さんがありまして、そこの新作棚に、ポッツーンと置かれてたんですよ。そんで手にとって見たら、タイトルと表紙に強烈に惹かれて、前情報とか一切無しにジャケ買いして、行きの電車で読みながら、

「ヤバイ! 天才を見つけてしまった!」

って、自分の直感の精度に感動したって話です。

そこからあらゆる人に

「九井諒子って知ってる?」

「新しい天才見つけたんだけどさぁ」

と宣伝しまくって、いつしか九井先生はダンジョン飯で、私程度が宣伝しなくても、すっかり誰もが知る作家さんになりました。それもこれも、私の草の根運動のお陰もありましょう!

はいすいません、作品の事語ります。

作品のジャンルに合わせて画風を変える衝撃

この作品集は、基本的には、ファンタジーの世界だったら現代の常識を、現代をテーマにしていたら少し不思議なスパイスを入れて、その世界で懸命に生きる人の日常を描くんです。

生きていればドラマチックな部分も、そうじゃない部分もあるじゃないですか?

本来なら取るに足らないようなシーンでも、現代の常識と言うしがらみで描く事で、共感も出来るし、今を生きる私達にフィードバックも出来るんですよね。なのに、説教くさい訳でも無く、物語としてのクオリティが非常に高い。

 

ですが、個人的に度肝を抜かれたのは、

作品によって使い分ける全然違う画風! 

 

この本の中で言えば、現代物や、ファンタジー物と、時代物から現代劇、果てには気楽な感じで描いたような、ちょいと味のある崩れた絵の質感などなどなど、

 

その作品の世界観に合わせて全部絵のタッチが違う!

 

本当に一人の人間が描いたの? CLAMP先生みたいに実は4人いるんじゃないの? って思うくらいに多彩で素晴らしい。ですけど、そのタッチの違う物語の根底には全部

「九井諒子先生独特の空気」

とも言うべき、しっかりとした筋が通ってるので、納得もさせられるんですよね。

 

新宿駅から小田急線に乗りながら読み始めて、自分の駅に着いても帰らずに、駅のホームで一心不乱に読んだ当時の事が蘇ります。全部を読み終えた後にしみじみ思う訳ですよ。

ああ、この人は、絶対に売れる。間違いない。

まぁ近い未来、その予感は当然のように実現する事になるんですけどね。

 

特におすすめの短編『進学天使』 

ハクライトが今作の中で特におすすめしている作品を一作、ご紹介させて頂きます。

タイトルは『進学天使』

簡単なあらすじはこちら。

背中に羽が生えている中学生の女の子。人間の身体は、羽があっても飛ぶのに向いていない。これからも飛べる筋力をつける為に、留学を周りから望まれている。だけど彼女は何だか渋っている。

彼女の飛ぶ姿に惹かれた主人公の反応は?

彼女が、留学を拒む本当の理由とは?

 

めちゃめちゃ切ないんですよ!

 

彼女がずっと抱えている、何故留学を拒むのかと言う理由は、他の人にとっては取るに足らないものかもしれない。だけど、本人にとっては、将来を左右する程の重大な問題な訳です。

理想と現実の違いを、現代とファンタジーとして表現する試み

皆さんも心当たりがあると思います。

目標の決まっている人間なんてごく一部。学生時代はみんな当たり前に、みんなが進路について悩んでいる。

でも、自分の出来る事とやりたい事は違う。諦めるのか、それとも夢を追いかけ続けるのか?

これもまた一つの悩み。

そして、自分の事は自分で何とか出来たとしても、例えば才能のある友人が、その才能を生かせる道とは別の道に行こうとしているのを、心の底から応援出来るのか?

めちゃめちゃ音楽の才能がある親友が

 

「いや、俺は絵が描きたいんだ。音楽は止める!」

 

なんて言い出したら、友として、親友として、貴方は応援できますか?

与えられた才能と、興味が向いている事が違った時どうするか。それを深く考えさせられる作品です。

それを九井先生は、理想と現実の違いを、現代とファンタジーにおける、常識の違いにおいて表現をしようとしたのでは無いか?

私は『竜の学校は山の上』を通して読んだ時に、そんな事を思いました。

 
ってな訳で、今回紹介しましたのは、

作:九井諒子先生

『竜の学校は山の上 九井諒子短編集』でした。

という訳で、今回はここまで。
ハクライト(@hakuraito00)でした。

 

正義とは?正しさとは?『漫画 君たちはどう生きるか』

皆さん、正しく生きてますか? 

正しさって、何ですか?

どうも漫画大好きハクライト(@hakuraito00)です。

品行方正な皆さんに本日紹介します作品はこちら。

原作:吉野源三郎先生
漫画:羽賀将一先生
『漫画 君たちはどう生きるか』

『漫画 君たちはどう生きるか』簡単3行あらすじ

1937年の東京に住む、中学生の本田潤一はおじさんから、コペルニクスのコペル君』と言うあだ名をつけられる。
ある日、後悔に喘ぐコペル君の元へおじさんから届いたのは立派な人間になって欲しいと言う言葉が、びっしりと詰まっていた一冊のノートだった。
これを読んだ上でコペル君は、そして君たちは、どう生きるか……。 

掲載紙情報!

初出は1937年に新潮社、日本小国民文庫より出版されました

その後、戦後になって語彙を平易に書き換えるなどの変更を加え、新潮社以外にも、ポプラ社や、岩波書店からも刊行された。

2017年に、作画:羽賀翔一で漫画化され『漫画 君たちはどう生きるか』のタイトルでマガジンハウスより出版。

2018年3月には、累計200万部を突破!

 

貴方は正しく生きる事が出来ていますか? 

そう聞かれて自信を持って

「はい、正しく生きてます! 自分、生まれてこの方品行方正っす!」

って答えられる人は、そうそういないんじゃないでしょうかね?

かくいう私も、本当は駄目だと思っていても、遅くまでネットサーフィンしちゃったりとか、次の日に人と会う約束があるのに、にんにくマシマシのラーメン食べちゃったりとかしちゃってますよ。

品行方正の178度曲がった態度ですよ(ラスト2度は、自分がダメだって事を自覚している所ですね)

でもですね、そんな私でも別に、正しくない人間になりたくてなった訳じゃないんですよ。
言い訳ですけど、水は低いところに流れるって言うじゃないですか。

それで読んでみたら、底流人間の胃にも心にも、ズガガンと刺さった訳ですよ!

 

約80年の時を越えて『漫画化』故に大ヒットした理由

いや、2019年3月現在、この作品を知らない人はほぼ居ないんじゃないんですか? ってくらいに売れまくってるみたいですね。

ついこないだ電車で広告見たら、212万部突破ですって!

この出版不況の中!

212万部って!

数字で表したら、

『2120000部』

ですよ!

パッと見いくらか分かりませんよ。

えーっと、一冊1300円だから印税は、とか頭の中がソロバンがパチパチと鳴り響きます。

 

まぁ、そんなすぐさま印税を計算しちゃうような、俗に塗れたハクライトですから、この作品に対してのファーストインプレッションは、

「正直説教臭いんだろうなぁ」(ボソッ)


とか思って手を出してなかったんですよ。

でもですよ、実際そんだけ売れてるんだったら、手に取ってみるのも一興と思い、何より読んでもみずにイメージだけであれこれ言うのも、大変失礼じゃないですか。そう思って、買ってみた訳ですよ。

でもですね、正直な所、手に取れた一番の理由は「古典だとしても、漫画になっている分読みやすいはずだ」と思った事でした。


いや、これ大・大・大正解ですね。


これを漫画化して売り出そうって閃いた人、天才ですよ。

教訓めいた部分や、現代の時代だと想像がつきにくい約80年前の生活観や当時の人々の生き様が、漫画と言う媒体で、現代でも無理なく浮き上がって来るんですよ!

 

ストーリー的には、コペル君が日常の中で様々な物に気づきながら、それについて感じた事などを、おじさんに相談していく。それに関してのコペル君の着眼点が、『本当に中学生か?』って思える程深いんですね。正直ね、説教臭いなと思える所もほんのちょっとはあったりするんです。でも、良薬口に苦しって言葉もあるように、その言葉を説教臭いと感じるって事は、今自分がそれを聞いて、痛いと思ってしまうような、そんな生き方をしてしまっている、って事なんじゃないかって、読み進む度に、段々思ってくるわけですよ。

「『正義』と『正しさ』とは、似て非なるものなのかもしれない」

これは私が、本作を読んで特に強く思ったことです。

 

今の時代、誰が見ても正しいと思える事をするのって、中々に勇気のいる時代になったと思うんですよ。

誰かを幸せにしようとする行為が、売名行為だとか、点数稼ぎだとか言われてしまったりね。それが嫌だから人を助けない、正しい事をしない、でもそれって、何だか哀しい事のように思う訳です。

 

正義は、人が自分の主義主張でどうとでも変えられる。でも正しさは、見方によっては誰にとっても普遍なものなんじゃないのかなって。自分の正義を押し付けてないか? 正しく生きていれてるか? みたいな事を自分に問いかけてしまった訳です。

 

自分の言葉なのに説教臭くてやだな!

 

そんな私の説教臭い持論より、一度この本を通してみて欲しいと思いました。

 

販売から80年経った今、この本が漫画化に至り、 日本でこれだけのヒットを飛ばしたと言う事は、それだけ日本と言う国が、正しさの本当の意味を忘れかけてしまっているんじゃないのかな? そう感じざるには得ません。

 

自分の言葉なのに説教臭くてやだな!

 

改めて、漫画版、興味があれば原作も手にとってみて下さい。

流行本に手を出すと、それだけでも話題に乗れますしね(興味の入り口は人それぞれ)

興味がある方は是非漫画版から入り、更には原作本も手にとって貰うといいと思います!

 

と言う訳で、今回紹介しましたのは、

原作:吉野源三郎先生 漫画:羽賀将一先生

『漫画 君たちはどう生きるか』でした。

と言う訳で、今回はここまででございます! 

 ハクライトでした!

 

 

え?本を読んで無いのに読書家に?『バーナード嬢曰く。』

漫画に限らず、本読んでますか? どうも漫画大好きハクライト(@hakuraito00)です。

漫画よりも小説の方が良く読むって方、多いと思います。

「面白い小説を読みたいんだけど、何から読んだらいいのか分からない!」

そんな方に是非紹介したい漫画が、今回の作品です。 

 

『バーナード嬢曰く。』簡単3行あらすじ

町田さわ子は、いかにして本を読まずに読書家ぶれるかを考える女子高生。
そんな彼女の周りは、SFオタクの神林、シャーロキアンの長谷川さん、少し斜めな読書家遠藤など個性的な読書家が集う。
読書の在り方について語り合う、読書家コメディ!

 

掲載紙情報!

2012年2月号から2013年3月号まで、「電撃コミックジャパン」さんで連載。その後、2013年5月号に、「月刊Comic REX」さんに掲載、2014年1月号より、同誌で連載再開となります。

2019年3月現在、四巻まで発売しております。

ちなみに『バーナード嬢』の元ネタはこの人らしい。

有名な劇作家らしいけど、私は全く知らなかった。(勉強不足でお恥ずかしい)

 

読書家って、よく分からないけどなんか格好いい

たまにいらっしゃいますよね、知的でスマートで、とにかく格好いい人。そう言う人が休憩時間とかに、ふっと文庫本とかを捲っているじゃないですか。

ああ、知的だな、格好いいな。きっと沢山読んだ本の教養が、あの人をそう見せているんだろうなぁ。

メチャメチャ本読んでる人って、なんか格好いいですよね。

ああ、自分もああ言う格好いい人になりたい、でもああ言う格好いい人になる為に読む本って、一体どれだけ必要なんだ?

 

そもそも、格好いい人になりたいって理由で本を読み漁るなんて、めちゃめちゃ格好悪いくないか?(嗚呼、自問自答)


どれから読んだらいいの!
何がどんな話なの!
どれが面白いの!
どう面白いの!
どれが自分に合ってる作品なの!

 

分かんない事が多すぎてもう何が分かんないのか分かんなくなって来た!

誰か! 

誰か教えてくれ!

 

そんな人が居ましたら、ちょっと落ち着いて、この漫画を手にとって、次に何を読むかの指標として読んでもらうのもいいんじゃないでしょうか?

この漫画を手にとって、レッツ読書ライフ! 

 

え? 本を読んで無いのに読書家に?

とにかくね、漫画好きにもは色んな読み手の人がいると思うんですけど、絵よりもストーリーを重視しているって人も多いと思うわけですよ。
普段は漫画しか読まないけど、いつかは『太宰』や『芥川』などの古典にも手を出してみたい。

 

でもそのいつかっていつ来るの?

今かな? 今でしょ! いや、今じゃないでしょ!?

そもそも、古典的名作多すぎでしょ!

  

本作『バーナード嬢曰く。』は、ページを捲るたびに濃厚で重厚な読書体験の嵐に圧倒される。

一冊読み終わる頃には、ナメた読書態度を上から馬鹿にしてた町田さわ子の気持ちと完全にシンクロ!


そんなナメたさわ子(と読者達)に飛び交う、読書感に対する名言の嵐!

 

「人に影響を与えられる本っていうのは毒になろうとも薬になろうともそれだけで貴重な財産なんだ!」

 

「読了後生き方が変わるくらいどっぷり作品世界に浸からないと濃厚で価値のある読書体験は得られないんだよ」

 

「てゆーか他人からどう見られるかとか意識して読書すんな!」

 

なんか格好いい人になりたいとか言って、本当にすいませんでした。(反省)

 

登場してくるのは日本の作品、海外作品問わず沢山登場します。
ですのでどんな本が紹介されてるかは是非実際に読んで貰うとして、ここではもう少し施川ユウキ先生とはどんな作品を他に書いていらっしゃるのかに、触れてみたいと思います。

曰く、施川ユウキ先生とは?

柔らかく可愛らしい絵のタッチと、少しアンバランスな重めの作風、施川先生の魅力を端的に言うなら、心臓を優しく握り潰される快感を味わわせてくれる作家です。

 

例えば、

世界に一人の女の子と、一匹の猫と、一体の『オンノジ』だけが存在する、穏やかな静謐を描いた物語。

『オンノジ』

 

 

不死の姉弟に育てられた少女ミラ。自分だけが成長する彼女を通し、成長とは、死とは、生きるとは何なのかを問い掛ける。

『銀河の死なない子供たちへ』

個人的にはこの辺りがおすすめです。ギャグも多く描いておりますが、私はノスタルジックを強く進めていくスタイルです。

そして実は別名義で『ハジメ』さんと言う漫画原作者もやってらっしゃるそうです。

 

 

 

蟻の足をむしろうとするとさ どうやっても胴体部分が切れちゃうんだ 神様の設計ミスじゃないかな
『少年Y』

  

こちらは普段の施川先生の作品とは違い、残酷なデスゲーム物ですが、多彩なジャンルを描ける施川先生の可能性を見ることが出来る作品です。

漫画家さんと言う存在を、私は本当に尊敬しています。もしかしたら施川先生は、自分の本当に書きたい作品と言うのは、こちらの系統なのかもしれません。

自分の画風と作風が合わない悩みと言うのは、相当な物なのかもしれません。別名義で書いているので知らない人も多いでしょうが、確かに先生の絵のタッチは、この作品には合わないでしょう。

そう、絵柄の悩み、それは施川先生のエッセイ本のタイトルからも分かります。

 

『え!? 絵が下手なのに漫画家に?』

こちらが、施川先生のコミックエッセイ『え!? 絵が下手なのに漫画家に?』です。

確かに、凄い上手い絵を描くなぁ、と言う感じではありませんよね(笑)

これもおすすめです。施川先生がどう言う生き方をしてきたのか、そして、これだけの作品を描けるだけの読書量を重ねてきた真面目な人なんだなと、良く分かるコミックエッセイです。

ってか普通、エッセイ本のタイトルに、絵が下手なのにとかって付けますか?

施川先生のお人柄故の、タイトルだと思います。

そう言えば、絵と作風が違い過ぎて、ギャグマンガしか描けない漫画家が他にも居たと言う噂を、ジャンプ漫画で見たことがありましたな。

いやぁ、なんでしたっけね~。


気のせいだったかもしれませんね。 

と言う訳で、今回紹介致しましたのは、

作:施川ユウキ先生
『バーナード嬢曰く。』でした。

 

それでは皆様素敵な読書ライフを!

ハクライト(@hakuraito00)でした!

 

 

オタクを名乗る覚悟はあるか?『げんしけん』

突然ですが皆さん! オタクですか?

どうも漫画大好き、ハクライト(@hakuraito00)です。

漫画好きと答えた貴方、貴方は自分の事を『オタク』だと、自信を持って言えますか?

今日は、そんな覚悟に満ちた人々の漫画を紹介します。

作:木尾士目先生
『げんしけん』

 

『げんしけん』簡単3行あらすじ

都内にある椎応大学には「現代視覚文化研究会」略して『げんしけん』と言うオタクの巣窟のサークルがあった。
オタクを隠していた主人公の笹原は、げんしけんに足を踏み入れるが、個性派揃いの先輩達の洗礼を受け、自らの考えを改めていく。

自分の好きな物にひたすらに情熱を燃やす、青春ストーリー。

掲載紙情報!


2002年6月号より、講談社「月刊アフタヌーン」にて2006年7月号まで連載、この時は、9巻で一時完結。

その後、『げんしけん 二代目』として、2010年12月号から、同じく「月刊アフタヌーン」にて、2016年10月号まで連載。この時のコミックスは12巻。

初代、二代目合わせて、全21巻です。

 

大事な事はいつだって、漫画が教えてくれた!

 
漫画の事しか書いていないブログ見に来て下さるくらいだから、漫画が嫌いどころか、寧ろ大好きな人ばかりだと信じております。

私も含め、私の周りの友人もそりゃあ、漫画・アニメ・ゲーム好きが多数なんですが、彼ら彼女らの、漫画やアニメにかける情熱って、凄まじい物がありますよね。

そのあまり、色々な物を犠牲にしてまで、情熱を捧げる、なんて不器用、そして愛おしい。

だけど、彼らが何か人生において、困難な局面に直面した時、きっと今までに彼らが情熱を捧げて来た数多の漫画達が、彼らを支えてくれると信じてやみません。

 

不器用な情熱の言葉の裏にある、本当に伝えたい想い


『オタク』と言う単語は、かつては一種の偏見と共に向けられていた言葉でした。私も学生時代、深く話が出来る仲間と言うのはそれ程多くなく、それこそオタクなんて自身を名乗ろうものなら嘲笑の的になる事は避けられないだろうと。

今でこそ、オタクという単語はある一定の知名度を得ましたが、そんな現在でも、げんしけんの登場人物が、オタクである事を誇る事の素晴らしさを強く感じます。

それは彼らが、オタクに対する偏見から自らを理論武装する為に沢山の言葉を使い、その全てが、自分達の信じている

『本当に好きな物を、本当に好きだと言っている』

つまり、ひたすらに本音を重ねている部分にあると思います。

 

オタクの方、非オタの方、どちらも構いません。

敢えて問おう!

君に、心から大好きな物を

「大好きだ!」

と叫ぶ勇気はありますか?

 

「君はあの時、ハナゲが出てたんだ!」

 
『げんしけん』と言う作品は、漫画を好きだと言う同士には一度は読んでいただきたい、大おすすめの作品ですが、その中でも、絶対的に欠かす事の出来ないこちらの名言。

 

「君はあの時、ハナゲが出てたんだ!」

 

 

漫画史に燦然と輝き続けるであろう。名言でございます。

この発言をしたのは『斑目晴信』

主人公笹原の先輩であり、とにかくひたすら考察や感想を語りたい、語るオタク。本作の最重要キーパーソンです。

この表紙の子が斑目君です。

彼があの発言を如何にして言う事になったか、私としては、是非この感動を共有していただきたいです。

 

いや、勿論色々な意見ありますよ。周囲を全く説明していない状態でこの台詞を熱く語り過ぎて、非オタの友達に、

 

「御前に斑目の気持ちの何が分かるんだ! 斑目が、どんな気持ちで! どうしてこの言葉を選んだのか分かるのか! 分かんないだろ! 分かってくれよ! むしろ分かれ!」

 

と、ファミレスで叫びそうになったの、いい思い出です。

 

『いい最終回だった』


 先ほど記載をしました、通称『ハナゲ回』の正式タイトルは、14巻(二代目の伍)80話の

『いい最終回だった』

と言う回です。

 

いい最終回だった、と言う表現は一時期ニコニコなどで流行った表現で、「もうこれで終わっても文句が無い程の素晴らしい内容だった」と言う、賛辞として送られるものです(大抵の場合、本当には最終回ではありません)

 

その名の通り、二度目の連載まで続いた、斑目晴信と言う少年の恋物語は、ここで一先ず終わりを告げる事で、『げんしけん』と言う作品は、主人公をくるくると変えながら

 

オタクの権化であり代表でもある、斑目を追い続ける作品。

 

であることが分かります。

 げんしけんを通しで読んでいる人なら、きっと共感してくれるでしょう。私はこの言葉を聞くたびに、涙が止まらない程熱い気持ちになります。(鼻毛で感動!)

不器用でも熱い情熱さえあれば、言葉がいくら不恰好だとしても、いくらでも思いは伝わるんだと教えてくれました。

そう、この斑目や、他のオタク達もそうでしょう。

一度連載が完結し、10巻目以降は「二代目」としてスタートしたり、アニメ化も三度されたり(二代目の一期? それともげんしけんの3期? なんて、アニメ本編でもネタにされておりますが)それだけ沢山の人の指示があった事からだと思います。 

 

2代目(10巻)以降は主人公がバトンタッチ。

主人公だった笹原から、最初は問題児としてげんしけんに入ったのに、その後結局げんしけんの会長にまで上り詰めた荻上さん。そんな彼女の元に、今まで男オタクの巣窟だったげんしけんに、女の子やら男の娘やらが入ってきたりします。作品も、女性向けのBL作品などを多く取り扱うようにもなり、今まで以上に幅広いオタクの受け皿になってくれる作品となっております。

 

ちなみに、斑目好きならこちらもチェック!

Spotted Flower」

もしもあの斑目と、あの咲さんが結婚していたら、と言うイフの世界の話です(名言はされてないですけど、これ否定する人居ないだろ)ニヤニヤしますよ。

 

ちなみに

「Spotted」=斑の

「Flower」=花 

と言う意味ですから、斑目君と、咲さんにはピッタリのタイトルですね。

 

と言う訳で、今回紹介させて頂きましたのは、

作:木尾士目先生

『げんしけん』でした。

では、今回はこの辺で!

ハクライトでした!

小学生に戻りたいですか?『らいか・デイズ』

4コマ漫画読んでますか? ハクライト(@hakuraito00)です。

ハクライトのおすすめ漫画ブログ、記念すべき一本目に紹介する漫画はこちら!

作:むんこ先生
『らいか・デイズ』

 

『らいか・デイズ』簡単3行あらすじ

花丸町の花丸小学校に通う春菜来華は頭脳明晰だけど、恋バナは苦手な皆の人気者。
今日も彼女の周りは、個性的な仲間達と過ごすドッタンバッタンの楽しい毎日。
笑いながらどこか懐かしい、きっと貴方も
小学生に戻りたくなる。

掲載紙情報!

4コマ雑誌『まんがホーム』と『まんがタイムオリジナル』にて、二誌同時掲載で連載されております。
2019年3月現在、25巻まで発売中!

いや、4コマ漫画で25巻って相当な長さですよ!

それだけ沢山の方に支えられている人気の作品って訳ですね。

(ちなみにペンネームの由来はやはり、ムンクの『叫び』から取って「むんこ」らしいですよ)

 

年齢・性別関係無し。誰もが楽しめる、国民的4コマ漫画(予定)

漫画ブログ開設一発目の記事 、何を書こうかって本当に悩みました。

面白い漫画って言うのは勿論、星の数ほどあります。

じゃあ、一本目に相応しい漫画って一体何かな、と色々考え、長い間愛されている上に、どこから読んでも変わらず楽しめる。そして出来ればそこまでメジャー作品では無いけど、もっと皆に知って欲しい。そんな漫画を紹介したかったのです。

そして経験上、ハクライトはこの本を沢山の人に薦めましたが「面白かった」以外の感想を聞いたことがない。

長年のファンである事の熱い思いも込めて、『らいか・デイズ』にしようと思いました。

 

サザエさん時空を生きる、素晴らしき小学生時代。

2019年現在において、来年で連載期間15年を誇る、4コマ漫画の金字塔! 

 

「こんな小学校時代を生きてみたかった! こんな仲間がいたら、友達がいたらどれだけ楽しかっただろうなぁ」

 

何時だって真新しい懐かしさを与えてくれる、そんな作品です。

 

いつもは明るいギャグマンガ、でも切ない恋心や、学級崩壊問題や、大切な人の死。へヴィーなテーマを扱う際も、彼ら彼女らは、精一杯の日々を送る。 

 

時間軸はサザエさん時空(サザエさん時空=年齢を重ねる事はないが、季節のイベントなどは定期的に訪れる、ご都合主義だが理想の時間空間)で進む為、お約束ネタと新キャラはどんどん増えて行きます。
特に秋時期になると必ず、来華が秋刀魚を好きすぎて毎日毎日秋刀魚を所望すると言うネタをやっています(個人的には来華の細い目が秋刀魚になる所とか大好きです)

 

どれだけ読んでも飽きが来ない。

どこから読んでも楽しめる。

誰が読んでも面白い。

4コマ漫画の王道のツボをきっちり抑えつつ、意外な展開、突拍子も無いギャグなど、兎に角日本国民全員に読んで欲しいと、ハクライトは強く熱望しております作品で御座います。

そしてですね、4コマ漫画ってすごい面白い作品が揃っているんですけど、物凄く4コマ漫画読む人と、全然読まない人に分かれてる気がするんです。

だから、普段4コマ漫画を読まない人、こんなに4コマ漫画は面白いんだぞ、と言うとっかかりに、是非この作品をおすすめします。 

 

広がり続けるむんこワールド。貴方も花丸町の住人になりませんか?

来華達の住む花丸町は、むんこ先生の他の著作(「だって愛してる」「まいほーむ」「がんばれメメ子ちゃん」「だから美代子です」「春と秋について」他多数)でも、共通の舞台となっており、作品の端々には、他の作品のキャラクターが映っていたりしています。各キャラクター同士の意外な繋がりもあったりして、花丸町と言う町を舞台にしたむんこワールドは、これからも広がりを続けることでしょう。時間軸の違いなどもありますが、ほぼ全ての作品の舞台が花丸町です。

 

この機会に是非、貴方も花丸町へ遊びに来て下さい。

 

 と言う訳で、今回紹介しましたのは、

作:むんこ先生
『らいか・デイズ』

でした。

それでは、今回はこの辺で。

ハクライトでした!